錦鯉を飼っているけれど、他に金魚も飼っているという方々もおられるかと思います。
錦鯉も金魚も、見た目だけで考えると共通点が多い気がします。
ですが、錦鯉と金魚は生物学的には全く違う生き物です。
よく「金魚が成長したら錦鯉になる」というのを耳にしますが、それは全く違います。
ここでは錦鯉と金魚に焦点を当ててお話ししていきます。
交配は可能かそれとも不可能か
そしてふと思うのは「錦鯉と金魚を交配させたらどうなのか」という部分です。
実際錦鯉と金魚の交配というのは、結論から述べてしまえば可能です。
日本では実際に錦鯉と金魚を交配させた『鯉金魚』という金魚が既に開発されています。
鯉金魚は、錦鯉のような鮮やかで華やかな色や模様が表れていて、とても個性的で珍しい金魚で、愛魚家の間で注目が集まっています。
しかし、鯉金魚はやはり交配された個体ですので、繁殖能力の部分についてはあまり期待できません。
錦鯉と金魚の違い
まず錦鯉ですが、生物学的にはコイ科のコイ属と位置づけられています。
一方、金魚もコイ科ですが金魚の場合はフナ属です。
つまり金魚のルーツというのはフナであるということです。
また、見た目での違いとしては、口元にヒゲが生えているのが錦鯉で、金魚はヒゲを持っていないというところです。
また、金魚というのは元々はフナの仲間であり、突然変異したフナの交配によって誕生したという経緯があります。
コイフナの特徴
金魚のルーツはフナです。
それならいわゆる『コイフナ』の特徴とはどのようなものなのでしょうか。
コイフナとは上記の鯉金魚とほとんど変わらないようでもあります。
ですがコイフナには成長するにあたって、錦鯉寄りか金魚寄りかの二つのパターンに分かれます。
錦鯉寄りであれば体型はわりと細長く、金魚寄りであれば見た目はほとんど金魚に近いと言えます。
コイフナについてもやはり繁殖能力はほとんど持ち合わせていないため、交配に成功しても繁殖はなかなか難しいと言えます。
まとめ
交配というのは自然界でも起こり得ることではありますが、やはり人工的な部分が多いです。
現に今もいろいろな研究や試みがどんどん行われています。
将来はどのような新品種が開発されていくのか、とても気になるところではあります。
しかし、上記でも述べましたが、交配によって誕生した個体には繁殖能力がほとんど無いので、何だか可哀相な気もします。
また、そもそも本当に交配をさせることが錦鯉や金魚たちの幸せであるのかと考えると、少し複雑な部分もあります。