よくいろいろな池で見かける鯉と錦鯉というのは、どんな違いがあるのかと考えたことがある方も多いかと思います。
最もわかりやすく目で見てわかる範囲での違いというのは、錦鯉はカラフルで鯉はシンプルということであるのは言うまでもないかと思います。
ここではもう少し掘り下げて、錦鯉と鯉の違いと特徴についてお話ししていきます。
錦鯉開発の歴史
まず錦鯉というのは、一般的な鯉を鑑賞用のために養殖して誕生した、いわゆる変種です。
錦鯉開発のきっかけは、19世紀の新潟県長岡市(旧:山古志村)の農村でした。
当時は田んぼに鯉を放していて、そこで働いている人々が、普通の鯉の中に色鮮やかな鯉が交じっているのを偶然見つけ、その鯉だけ持ち帰って飼育したことがきっかけでした。
その後20世紀になる頃には様々な色と模様の錦鯉が次々開発され、1914年に開催された東京博覧会を皮切りに、日本だけでなく世界にも広くその魅力が知れ渡りました。
鯉と言っても様々な鯉がいる
鯉には様々な種類がいます。
具体的には、最もポピュラーな『真鯉』、うろこの少ない『鏡鯉』などです。
尚、上記では錦鯉以外の鯉のことを「一般的な鯉」と表現しましたが、これから錦鯉との違いを比べる「一般的な鯉」というのは主に『真鯉』を指します。
錦鯉と鯉の違いと共通する特徴
では本題の錦鯉と鯉の違いですが、やはり天然の鯉か人工的な鯉かという部分です。
真鯉は天然の生き物ですが、錦鯉は完全に人の手を加えられて生み出された種類です。
上記で錦鯉の歴史について触れましたが、おそらく上記のエピソードが無かったら、今頃錦鯉は誕生していなかったかもしれないと言っても過言ではないかと思います。
そして真鯉と錦鯉は、両者とも環境への順応能力がとても高い、など共通の特徴が多くあります。
というのも、元を辿れば錦鯉も、突然変異で色鮮やかになっていたとはいえ、やはりごく普通の鯉だったからです。
つまり今日の真鯉も錦鯉も、今となっては種類こそ違いますが、結局は両者とも同じルーツであるということです。
まとめ
本当に鯉には数え切れないほどいろいろな種類があります。
そして上記の通り錦鯉誕生のきっかけとは、歴史を辿ればほとんど偶然というか奇跡的なことだと言えます。
いろいろな背景を知れば知るほど、錦鯉をはじめとする鯉に対してより一層、魅力や奥深さを覚えることでしょう。