錦鯉が病気になったけれど、専用の薬はいろいろな種類があり過ぎてよくわからない、と途方に暮れてしまう方もおられるかもしれません。
いざというときにスムーズに対処できるかどうかは、日頃から飼い主さんがいかに薬についての正しい知識を蓄えているかどうかです。
ここでは錦鯉の病気に使用される薬の一つ、デミリンについてお話ししていきます。
デミリンとは?
デミリンという薬は、実は農薬の一種です。
寄生虫や蚊の駆除から魚の消毒まで用途は実にたくさんあります。
形態も様々で、水に溶けた水和剤、粉末状のものなどがあります。
これらはそのときの状況や用途によって使い分けます。
臨機応変に対応しましょう。
また、他の薬と比べると、わりと少量でも充分な効果があるという特徴があります。
デミリンはどのような病気に使うか
デミリンは錦鯉の場合、主にウオジラミ症やイカリムシといった、寄生虫が原因の病気の治療に使用されます。
ウオジラミ症やイカリムシにかかると、しばしば池から跳ねたり、泳ぐときに体を池の底などにこすり付けて泳いだりするという様子が見受けられます。
そういった場合はすぐに池から錦鯉を出して体をよく確認しましょう。
もしウオジラミ症やイカリムシであった場合にはデミリンを使用した薬浴を行います。
デミリンを使った消毒方法
池の消毒では、デミリンは池の水1tに対して1g~2gほどの量を散布します。
そして約1週間から長くて10日ほどかけて薬浴を行います。
尚、デミリンは一度の散布だけでもかなりの効果が得られるというメリットがあります。
また、デミリンは同じく寄生虫の駆除に有効な『マゾテン』という薬との併用も可能です。
用法と用量を守って効率良く池を消毒しましょう。
まとめ
デミリンは基本的に農薬というだけあって、寄生虫の駆除に向いています。
しかし、そんなデミリンにもある程度の限界はあります。
というのは、病気の中にはデミリンでは治せない病気もたくさんあるからです。
錦鯉の病気には寄生虫が原因のものと細菌が原因のものとがあります。
そして上記でも延べましたが迅速な対処を行うには、代表的な病気やその症状、治療方法をしっかりと勉強しておくことが重要です。
そして、できるだけ病気にかかりにくい環境整備ももちろん大切です。
薬浴はどうしても池や水槽内の環境を変化させてしまうため、錦鯉にとっては負担になります。
「いざというときは薬があるから、それほど環境整備には神経質にならなくても大丈夫」などという考えは適切ではありません。
なるべく薬に頼らない錦鯉の健康維持を目指しましょう。