錦鯉の飼育で必ず直面する問題が、病気とその予防策についてです。
ですが錦鯉の病気と一口に言っても様々なものがあり、そしてそれぞれの病気によって、症状の特徴が違ったり、治療で使うべき薬の種類や量が違ったりします。
その多くの原因は、主に細菌や寄生虫によるものです。
飼い主さんならば誰しもが、自分たちの愛魚の健康を願うでしょう。
ここでは錦鯉が病気にかからないための予防策に焦点を当ててお話ししていきます。
毎日の観察と定期的な薬浴が必要
まず病気を防ぐためには、錦鯉の体の状態、餌を食べたり泳いだりする様子などを注意深く日頃から観察することが基本であるのはおそらく多くの方々が心得ておられるかと思います。
そしてそれと同じくらい重要なことがもう一つあります。
それは、定期的な薬浴を行うことです。
薬浴とは、しばしば錦鯉の怪我の消毒や病気の治療のために使用されますが、もちろん予防としての効果もあります。
病気が発症しにくい環境作り
また、適切な環境作りを行うことも大切です。
特に錦鯉は水質の悪化に弱いところがあり、水が汚れているとストレスを感じます。
そしてストレスがあることによって病気への抵抗力が下がっていくとたちまち病気になってしまいます。
そもそも池や水槽の中というのは、どんなに水をしっかり管理していたとしても、特に季節の変わり目にはどうしても細菌や寄生虫が繁殖しやすくなるものです。
そこで必要になってくるのが、上記で触れた予防としての薬浴です。
薬浴の方法と注意すべきこと
では予防としての薬浴について具体的にお話ししていきます。
季節の変わり目、特に冬から春、梅雨の頃、そして秋から冬は水温の変化などによって細菌や寄生虫が繁殖しやすくなります。
この時期に定期的な薬浴を行っておくことで、細菌や寄生虫による病気にかかるリスクを抑えることができます。
このときに使う薬というのは主に『ホルマリン』、『デミリン』、『メチレンブルー』です。
しかし、薬浴というのはメリットばかりではありません。
というのも薬は使い方や用量を誤れば毒にもなるからです。
薬浴のデメリットは、やはり錦鯉にとっての負担という部分です。
予防のためだからと言って、年に何度も薬浴させることは決して良いことであるとは言えません。
基本的に予防としての薬浴は年に3~4回が限度だと捉えましょう。
まとめ
錦鯉が病気にかかってしまうと、病状によっては命にかかわります。
また、病気の治療というのも場合によっては何ヶ月もの時間を要することもあります。
そして治療方法というのも薬浴がほとんどですので、一度でも病気にかかれば結果的に薬に触れさせることが多くなり、大事な錦鯉につらい思いをさせてしまいます。
結局一番大事なこととは何かと問われると、やはり飼い主さんの抜け目の無い配慮であると思います。