私たちがいつも何気なく観賞する美しい錦鯉は、稚魚の頃に選別という過酷な試練をくぐり抜けてきました。

一方、選別で外されてしまった稚魚たちは処分されます。

ここでは選別で外れた稚魚に焦点を当ててお話ししていきます。

処分とはどういうことか

錦鯉 選別 処分

まず、錦鯉の稚魚が一人前の成魚になれる確率はだいたいどのくらいだと思いますか?

その答えは100分の1~1000分の1です。

つまり、大多数の稚魚たちは選別で外されて何らかの方法で処分されてしまうのです。

「処分」などという言葉を聞くのは悲しいですが、今はそれが現実であると言うより仕方がありません。

ですが、一概に処分と言っても様々なやり方があります。

別の場所で販売

たとえ選別で外されてしまった稚魚でも、命の重さに違いはありません。

最近では選別で外れた稚魚を安価でペットショップやホームセンターなど、別の場所に譲ってそこで販売するという形態が多くなってきました。

私たちの手が届くような安価な値段の錦鯉というのは、ほぼ選別で外されてしまった稚魚であるということです。

また、最近では海外でも錦鯉の需要が高まってきているため、世界中のバイヤーが実際に選別で外された稚魚を買い取っていくというケースも増えています。

上記のような処分の方法であれば、命が捨てられてしまうという事態を防ぐことが可能です。

そして、新たな場所で新たな飼い主さんに大事に育ててもらえれば、稚魚もきっと幸せになれることでしょう。

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放流と投棄について

上記では、稚魚が他の場所でも活躍できるような方法での処分でしたが、悲しいことに選別で外された稚魚全てが、上記のように処分されるというわけではありません。

やはり川へ放流したり、土手に投棄したりという方法をやむを得ず取っている業者も多くいます。

しかし、錦鯉の川への放流は後々になって自然環境や生態系に大きな影響を及ぼす可能性もあると言われており、最近ではむやみやたらな放流というのはあまり行われていないようです。

まとめ

せっかく生まれてきたのだから外見が美しいかどうかなどは関係なく、全ての稚魚には幸せに命を全うしてほしいものです。

命を大事にできるような画期的な方法が今後出てくることを期待するばかりですし、錦鯉の過酷な運命を少しでも幸せなものに変えることがこれからの課題でもあるでしょう。

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