錦鯉に餌をあげてもすぐに吐き出してしまう、食べてくれない、そのようなことはありませんか?
もしかするとそれはエラ病のサインかもしれません。
とは言え餌をなかなか食べない理由というのは些細なものから大きなものまでいろいろあります。
しかしこれと言って思いあたるところが無く食欲不振になっている場合はエラ病の疑いがあります。
カラムナリス症とも呼ばれる
エラ病とは『カラムナリス症』と呼ばれる場合もあります。
特に春と秋など季節の変わり目に発症しやすいです。
カラムナリス症は、エラ病の他に『口腐れ病』、『鰭腐れ病』などがあり、錦鯉の体の様々な部位に発症します。
エラ病の症状と判断材料
エラ病は他の病気と比べて、目に見えて判断できる要素があまり無い病気です。
そのため、ようやく気がついたときには病気がかなり進行していたというケースも少なくありません。
ではどうすれば早期発見できるのでしょうか。
上記でも触れましたが、その答えはやはり食欲不振気味になっている段階でしっかりと体の様子を確認することです。
エラを確認するのですが、このとき少しでもエラに白い部分があった場合はエラ病の初期ですので、すぐに対処が必要です。
エラ病は進行すると酸素不足が深刻になり、その結果取り返しのつかない事態にも見舞われます。
とにかくエラが白いというのは酸素不足の状態であるということを頭に入れておきましょう。
適切な治療方法
まず、上記でも述べましたが基本的にエラ病の錦鯉は酸素不足ですので、エラ病と判断した場合は、特にエアレーションなどで酸素を多く供給してあげましょう。
そして、肝心な治療方法については、薬浴あるいは薬の経口投与という方法があります。
具体的な薬の種類は『エルバージュ』、『パラザンD』、『テラマイシン』、食塩など用量を守って併用します。
特にカラムナリス症の元となる細菌は食塩にとても弱いので、食塩の使用はエラ病をはじめとするカラムナリス症には大変効果的と言えます。
まとめ
上記の通り、エラ病の判断材料の一つとして食欲不振が挙げられますが、大きな池でたくさん錦鯉を飼育している場合はなかなか一匹一匹を正確に確認することは難しいかと思います。
そのような場合の判断材料としては、注水部の周りにずっと居続けている錦鯉がいないかというところです。
上記でも述べましたが、エラ病というのは酸素不足の状態なので、エラ病にかかった錦鯉は酸素の多い注水部に集まることが多いのです。
このように、池のある一ヶ所に集中的に錦鯉が居続ける場合も病気が潜んでいるサインですので、日頃から注意して池全体を見渡すように心がけましょう。